マニュアル

はじめに

FLab Wave Editはデジタル教科書の作成を支援するために開発されたツールとなります。



無音分割

無音分割は無音期間が設定時間以上の場合、その部分で音声を切り分けるということを行います。
使用方法は以下の通りです。

1.共通設定行を行う

Waveファイル
元ファイルを削除するという項目はデフォルトではチェックされていない状態になっています。 この項目をチェックすることで、処理を行ったWaveファイルを自動で削除することができます。

出力先
出力先は同一フォルダと下層フォルダを選ぶことができます。 同一フォルダの場合、元のWaveファイルのあるフォルダに処理を行ったファイルを出力します。 下層フォルダの場合、元のWaveファイルのあるフォルダに自動でフォルダを作成し、その中に処理したファイルを出力します。

2.分割設定を行う

しきい値
無音分割は分割する際に完全な無音ではなく、ある程度の音がない状態を判別して分割を行っている。しきい値はその程度の強さを表します。このしきい値が強いほど雑音が大きくても無音と判断しやすくなります。

無音期間
無音期間では分割を行うための、どれだけ無音の時間が続いたところで区切るかの設定を行います。この期間の上限値は1.00秒であり、下限値は0.01秒となります。その間で0.01秒単位で変更が可能です。

ノイズ処理
ノイズ処理にチェックを入れることで無音の認識率を上げることができます。しかし、処理が重くなるうえにメモリも多く使うので容量の大きいWAVEファイルを分割する際には使用しないでください。

3.Waveファイルをリストに追加する

無音分割を行いたいファイルをドロップすることで、リストに追加することができます。
リストにある項目はDeleteキーで選択項目の削除、Escキーで全ての項目の削除が可能です。
複数項目の選択は、該当項目をドラッグしていくことで可能です。そのため、項目を跨いだ複数選択はできません。
複数項目をドロップした際は、ドロップされたファイル群自体は自動でソートされ、リストの最後に追加されます。
また、自分で順番を入れ替えるといったことはできません。

4.範囲を選択して実行

選択のみ処理、もしくは全処理を選択して実行ボタンを押すことで、無音分割が開始します。
全処理はリストのWAVEファイル全ての分割を行い、選択のみ処理の場合は、リストの中から選択されて青バックになっている項目全てを抜き出し、分割を行います。

分割を行い出力されたファイル名は以下のようになります。
 例 元ファイル名-数字
   01-このリストに-001.wav
   01-このリストに-002.wav




音声結合

無音分割などで出力されたファイルを確認していると、本来分割すべきでない箇所で分割している場合がありえます。
そういった場合のためのファイル結合は次のようになります。

1.共通設定
共通設定は自体は無音分割のときと変わりませんので、そちらを参照して目的にあった設定を行ってください。

2.範囲を選択して実行
選択のみ処理、もしくは全処理を選択して実行ボタンを押すことで、音声結合が開始します。
こちらも特に無音分割との違いはないため、そちらを参照してください。




先末除去

音声分割、結合を行ったら基本的に必要としていた分割された音声ファイルの完成となるでしょう。
しかしこのままだと音声ファイルの先頭と末尾に、無駄な無音区間が残ることとなります。
以下はSoundEngineで波形データを確認した画像です。


黒枠で囲まれた部分が無駄な部分となります。
そのため、この部分の除去として先末(先頭と末尾の)除去を行います。
使用方法としては以下の通りになります。

1.共通設定
こちらも今までの共通設定と変わらないので、そちらを参照してください。

2.除去設定
こちらも無音分割のときの分割設定のしきい値と変わりません、そちらを参照してください。

3.範囲を選択して実行
こちらも特に無音分割との違いはないため、そちらを参照してください。


先頭と末尾の無音期間を除去した結果、できたファイルの波形を確認するとこのようになります。


そのため、音声ファイルの結合の前に先末除去を行わないように注意してください。



Smil分割

拡張子がsmilのファイルを利用した音声分割となります。この分割ではsmilファイルを1行ずつ読み込み、必要な情報を抽出します。そのため、ファイルの中に必要な情報が
   <audio src="a00001.wav" clip-begin="npt=0.000s" clip-end="npt=2.183s" id="phrase_00001"/>
上記のように書かれていない場合、エラーをきたすので注意してください。
使用方法は以下の通りとなります。

1.共通設定
こちらも今までの共通設定と変わらないので、そちらを参照してください。

2.Smilファイルをリストに追加する。

Smilファイルをドロップすることで、リストに追加することが可能です。
こちらもWAVEファイル用リストと同じで、Deleteキーで選択項目の削除、Escキーでリスト全ての項目の削除が可能です。

3.範囲を選択して実行
Smil分割においては、Smilファイルリストから全てのsmilファイルを参照し、その中のデータからWAVEファイルを選択するため、選択項目のみ及び全選択の選択はできません。
つまり自動的にすべてのファイルとして処理を行います。



MP3変換

リストにあるWAVEファイルをMP3ファイルに変換します。
このときLameを利用しているのでFlab Wave Editの実行ファイルのある階層に、同封されているLameフォルダがない場合、変換できないので注意してください。
使用方法としては以下のようになります。

1.WAVEファイルをリストに入れる
MP3に変換したいファイルをリストに追加してください。リストにあるWAVEファイルしか変換を行いません。

2.範囲を選択する
こちらも特に無音分割との違いはないため、そちらを参照してください。

3.変換を行う

メニューバーの変換からMP3変換を選択して下さい。
実行するとコマンドプロンプトが立ち上がるので、終了したら何かしらのキーを入力して終了してください。

※藤芳研究室の人はshare上からローカルに落として使用すること